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人口・地価 マイナスの現場

2021-04-08

新年度に入り、人の移動がピークを迎えています。東京都によると3月1日時点の人口は8カ月連続で減少し、23区すべてで減りました。また、住宅地の地価も下落地点が広がっています。マイナスに転じた人口と地価の現場を探りました。
国税調査に基づく都の人口推計で、23区すべてが減少したのは新型コロナウイルス下で初めてです。この間、減少が10カ月続いているところが板橋、練馬、杉並、葛飾、足立、江戸川の6区です。千葉や埼玉に隣接し、郊外居住を考えやすい地域が並んでいます。
直近の2月中に人口が最も減ったのは江戸川区で951人です。これは23区全体の減少数9505人の1割を占めます。都外への転出超過も江戸川区が510人と最多でした。
江戸川区で減少が目立つのが葛西地区です。2020年4月から21年3月まで1年近くの住民基本台帳の町別人口をみると、西葛西は8丁目まである町のうち7町、東葛西は9町のうち7町で減少しました。人気の学区の清新町1丁目も162人減っています。
地価はどうでしょう。葛西地区はこのところ4〜6%上昇していましたが、1月1日時点の公示地価をみると、住宅地は横ばいになった地点が多いです。西葛西駅から1キロほど離れた西葛西1丁目など一部に下落した地点もありますが、それほど大きな下落ではありません。
葛西駅前にある佐萬不動産の佐久間雄万さんに地価が底堅い理由を聞くと「これから年収が下がるからと去年買った人が多かった」といいます。ハザードマップで3〜5メートル浸水する地域が多いですが、重要事項として説明しても気にする人はまだ多くないようです。
それでも人口が減る要因として「専門学校生が減ったのではないか。葛西はアートやデザインなどコロナで就職が厳しくなった学校も多い」と佐久間さんはみています。ただ葛西で最も減少した西葛西5丁目では20代後半から30代と乳幼児の減少が目立ち、子育て世代の転出も一因とみられている。
江戸川区は20年3月の「施策策定のための人口等基礎分析」で、葛西地区を「区全体の人口増をけん引している」とし、20年から25年にかけ約26万人に増えるとしました。そこまで届かず、一足早く減少に転じた要因を町別に細かく分析する必要があるといえます。
年間で最も人が動く3月の人口移動は東京一極集中の行方を占います。各地で詳細な分析がなされ、変化の実情が見えてくることを期待したいです。

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