不動産お役立ち

ニュース

業績悪化で解約増 オフィス賃料に下落圧力

2020-11-09

長く活況を呈していたオフィス市場が転換局面に入った。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気の後退と働き方の見直しで、オフィス需要が減退するのではないかとの見方は多いです。東京都心では過去最低水準だった空室率が急上昇し、2008年のリーマン・ショック前の高値を超えた賃料にも下落圧力が強まりつつあります。

日本経済新聞社のオフィスビル賃貸料調査によると、20年下期の東京の新築ビル(築後1年未満)の賃料を示す指数(1985年2月=100)は、前年同期に比べて24.89低い167.39でした。20年に竣工した大規模物件はほぼ満室で開業するなど、空室の募集事体が少ないのも指数が下がった一因とみられます。
既存ビル(築後1年以上)の指数は同5.74ポイント上昇し159.33でした。ここにきてやや賃料を下げる動きも出ていますが、相場水準が昨年よりも高くなっており、前年同期比では上がる結果になったとみられます。

オフィス需要の変調は鮮明です。三木商事(東京・中央)の調べでは、9月の都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の空室率は前月から0.36ポイント上昇して3.43%でした。
5区内で最も空室率が高いのは渋谷区で、前月比0.17ポイント上がって4.48%。3月以降、IT(情報技術)企業を中心に経費削減や在宅勤務の浸透で、解約する動きがいち早く広がりました。
港区も0.41ポイント上昇し4.33%となっています。近年、大規模な再開発が相次ぐ港区の貸室面積は5区で最も広いです。大きな物件が続々と供給され、ソフトバンクグループなど同じ区内で本社オフィスを移転する例も少なくないです。テナントにとって選択肢が多く、移転に伴う空室も発生しやすくなっています。
空室率の上昇で今後、賃料は下落するのか。シービーアールイー(CBRE、東京・千代田)の坂口英治社長は「これまで需要を伴って緩やかに上がってきており、急激な落ち込み方はしない」と指摘しています。「機能やサービスが充実し高い賃料を払ってでも入居したいと思わせる物件と、手ごろな賃料に抑えた物件に分かれ、格差が開いていくことになるだろう」と予測しています。

不動産お役立ち一覧

TEL0120-70-2324