郊外の駅前のタワマン堅調 ─千葉や埼玉、値ごろ感に支持─

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郊外の駅前のタワマン堅調 ─千葉や埼玉、値ごろ感に支持─

2018-07-19

 首都圏のマンション市場で東京郊外の駅前のタワーマンションの存在感が高まっている。不動産経済研究所(東京・新宿)が17日発表した1都3県の2018年上半期(1〜6月)のマンション発売戸数は、1万5504戸と前年同期を5.3%上回り、伸びをけん引した。東京23区内では価格が高止まりする中、割安感のある郊外で駅至近の大型物件が支持を集めている。


「こんな好立地物件は周辺にない」
 神奈川県海老名市で小田急不動産などが分譲中の31階建てマンション「リーフィアタワー海老名アクロスコート」。モデルルームを妻、娘と訪ねた会社員(47)は話した。小田急電鉄・相模鉄道とJRの海老名駅から徒歩3〜4分。小田急は特急ロマンスカーが停車するようになり、都心が近づいた。
 全304戸で引渡しは2020年1月。価格は平均で約5700万円と周辺物件より高めだが、今年1月以降にまず販売した238戸の約9割が成約した。「想定を上回る売れ行き。高い部屋から売れた」(担当者)
 発売戸数を地域別にみると、東京23区が2.1%増にとどまり、23区以外の都内では24.1%減少した。これに対して千葉県が55.7%増、埼玉県が17%増、神奈川県は6.2%増と周辺3県が軒並み堅調だった。
 三菱地所レジデンスなどの「津田沼ザ・タワー」(759戸、千葉県習志野市)は東京駅から約30分の駅前に立地する。平均6千万円台だが、売り出した522戸の9割で契約に目途がついた。

 不動産調査会社のトータルブレイン(東京・港)の久光龍彦社長は「共働き世帯が増え、交通利便性や買い物環境など立地を郊外でも厳選する人が増えた」と指摘。郊外の戸建てからシニアが住み替えることも多く、不動産経済研究所の松田忠司主任研究員は「開発事業者が駅近くを厳選し大型物件を建てる動きが郊外で広がった」と話す。
 郊外と都心の間で揺れ動いてきたマンション開発。バブル期には都心の地価高騰を受け、郊外で大型物件が増えた。1990年代後半から都心の湾岸部でタワーマンション開発が相次いだ。人手不足に伴う建築費高騰と地価上昇で、郊外への関心が再度高まった。
 1戸あたり平均価格は1.3%増の5962万円。91年(6450万円)以来27年ぶりの高さで6年連続の上昇だ。東京23区では7059万円に達し、低金利でも給与所得の手が届きにくい。
 郊外も駅前物件は高額だが「都心より値ごろで広い部屋を選べる」(購入検討中の30代男性)。住友不動産は「郊外で不動産大手が大型物件に注力し、たまった需要を取り込んだ」と説明する。

 割安感で支持を集めた郊外だが、好立地の物件が増え価格が急上昇している。例えば、千葉県内では平均価格が4497万円と前年同期から12.6%上がった。1平方メートルあたり単価も60万8千円と9.7.%伸びた。小型物件が増えた東京23区の場合、平均価格は1.4%下落し、単価も2.6%上昇にとどまった。

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