倒壊の恐れ 2割低下 ―都、地震時の危険度調査―

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倒壊の恐れ 2割低下 ―都、地震時の危険度調査―

2018-02-19

 東京都は15日、地震発生時の建物の倒壊や火災の危険性について地域別に5段階評価した「危険度測定調査」の結果を公表した。危険度が最も高い「ランク5」は85地域(全体の1.6%)となった。
 建物の耐震化や防災公園の整備などで、都全体の防災力は高まっているとはいえ、木造住宅が密集する地域は高い危険度と判定された。


 都によると、「ランク5」は荒川区や足立区などの地域が多く、古い木造住宅が密集しているうえに、地盤が緩く建物が倒壊する恐れがあり、危険度が高い傾向にある。
 「5」の中で、総合危険度で1位となった荒川区町屋4丁目。幅2メートルほどの狭い道路が入り組んだ地域には、古い木造家屋や工場がある。
 約70年前から住んでいる女性(84)は「新しい建物も増えてきたが、道幅の狭さは昔から変わらない」と話す。自宅前の道路も緊急車両が通れないほどの狭さだといい、「地震や火事があったらと思うと怖い。近くの家と共倒れになってしまうのでは」と不安を隠せない。
 近くの工場で働く男性従業員(46)も「道路の拡張工事も始まっているが、まだ狭い道ばかり。災害が起こらないよう願うしかない」という。

 荒川区は耐震基準が強化された1981年以前に建てられた住宅に戸別訪問したり、町内会で説明したりして、建て替えや住み替えの助成制度についての説明を繰り返している。
 前回調査では、町屋4丁目の倒壊の恐れがある建物は1ヘクタールあたり約26棟だった。耐震改修などの効果もあり、今回は約20棟に改善した。区の防災担当者は「今回の調査結果は残念だが、少しずつ改善してきている。今後も防災への取り組みを継続していきたい」としている。


 都によると、2番目に危険度が高い「4」は287地域(5.6%)、「3」は820地域(15.8%)、「2」は1648地域(31.8%)、「1」は2337地域(45.2%)だった。生活道路が混雑している中野区や杉並区の一部地域では、前回よりも危険度が高く評価された。

 都全体では、耐震性の高い建物への建て替えや耐震改修などで建物倒壊の恐れは前回調査から2割低下。延焼を食い止める道路の整備などで、火災の危険も4割程度下がっている。
 都内の住宅耐震化率は15年時点で83.8%で、都は20年度末までに95%以上とする目標を立てている。調査を担当した都市整備局の担当者は「自分が住んでいる地域の危険性を分かってもらい、防災に強い街づくりに生かしてほしい」としている。

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