住宅地9年ぶり上昇 公示地価、低金利が支え

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住宅地9年ぶり上昇 公示地価、低金利が支え

2017-03-29

 住宅地の価格の下げ止まり基調が鮮明になってきた。
 国土交通省が21日発表した2017年1月1日時点の公示地価は、
全国の住宅地が前年比0.022%プラスと9年ぶりに上昇に転じた。
 景気の緩やかな回復や低金利を背景に、先に上昇した商業地を追う。
 全用途は0.4%プラスと2年続けて上昇した。地方への波及が息長く続くかが焦点だ。

 住宅地は前年の0.2%下落から下げ止まり、リーマン・ショック直前の08年以来のプラス。
低金利と住宅ローン減税による需要下支え効果で総じて底堅く推移した。
 通勤や買い物に便利な駅から徒歩圏内の地価が上がり、
駅から離れた不便な場所の地価は下がるという二極化が、全国的に拡大。
 牽引役が地方にも増えたのが大きい。


 ただ、回復の勢いは緩やか。
 一足早く地価が上昇した三大都市圏は上昇率が0.5%と前年並み。
都心では価格高騰でマンション販売が鈍り、大阪圏と名古屋圏の住宅地の上げ幅は縮んだ。
 住宅地は1万7909地点のうち上昇34%、下落43%と、なお下落地点が多い。

 弱さの残る住宅地に対し、商業地は安定して上昇基調を保つ。
 1.4%上昇と2年連続プラスで、前年の0.9%上昇から上げ基調を強めた。
 2年連続のプラスは07年〜08年以来だ。オフィス需要が堅調。

 訪日客が集まる都市を中心に店舗の収益性が高まり、ホテル用地の確保も相次ぐ。
 三大都市圏が3.3%上昇し、札幌、仙台、広島、福岡の地方4市も6.9%上がった。


 全国の最高地価は11年連続で東京都中央区銀座4丁目の「山野楽器銀座本店」だった。
 1平方メートルあたり5050万円と、1年前に比べ25.9%上昇した。
 調査地点が異なるため単純比較はできないが、
東京23区の最高価格としてはすでにバブル期を上回った。
 もっとも全国平均は08年の8割強の水準にとどまる。

 三大都市圏を除く地方圏は商業地がマイナス0.1%、住宅地がマイナス0.4%。
 ともに25年連続の下落だが、マイナス幅は7年連続で縮まった。


 都道府県別では、商業地は奈良と岡山、住宅地は京都と広島が小幅な上昇に転じた。
 下落が続く地域もおおむね下落率が縮小し、
商業地で2%以上の下落は秋田、新潟、鳥取、鹿児島の4県。

 地方の中核都市では交通インフラ整備や再開発で利便性が高まり、地価が上昇している。
 商業地の上昇率は札幌市が6.1%、仙台市が9.0%、広島市が4.7%、福岡市が8.5%。
 三大都市圏より割安で、比較的高利回りを確保できるとして投資マネーを集めている面もある。

 工業地も9年ぶりのプラスに転じた。
 大型物流施設の立地が相次ぎ、地下を押し上げている。

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