マンション販売 西高東低

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マンション販売 西高東低

2017-02-16

 『 近畿圏、26年ぶり逆転 』

 マンション販売の「西高東低」が鮮明だ。
 不動産経済研究所(東京・新宿)が14日発表した1月のマンション市場動向調査によると、
近畿圏の新築マンション発売戸数が首都圏を約26年ぶりに上回った。

 首都圏の新築マンションはバブル期並みの高値が続き、客離れを起こしつつある一方、
近畿圏では郊外のファミリー向け物件を中心に需要が堅調に推移している。

 首都圏の1月の新築マンション発売戸数は前年同月比7.4%減の1384戸。
 一方、近畿圏は55.3%増の1396戸となり、7カ月連続で前年実績を上回った。
 近畿圏が首都圏を上回るのは、1991年3月以来約26年ぶり。


 首都圏では価格高止まりに伴う需要不振に加え、例年と同様、年末の大量供給の反動で発売が減った。
 一方、近畿圏では堅調な需要に加え、1Kタイプなどの投資用物件も増え、供給増につながった。

 70%が好不調の目安となる契約率も首都圏が61.6%だったのに対し、
近畿圏は75.1%となり明暗が分かれた。


 首都圏のマンション価格の高止まりの背景にあるのが、工事費の上昇だ。
 建設現場での人手不足と、アベノミクスによる不動産市況の好転で、
13年ごろから工事費が上がり始め、16年は13年比で1割強高くなった。

 超高額物件が集中した特殊要因もあるが、
1月の首都圏における新築マンション1戸あたりの平均価格は6911万円と
バブル期の91年6月以来の高水準。
 16年の平均価格も5490万円と高止まりしている。

 一方、近畿圏の1月の平均価格は3341万円と首都圏の半額以下。
 16年の平均価格も3919万円と首都圏の約7割の水準だ。
 郊外を中心に、ファミリー向けでも3000万円台の物件が少なくない。
「手の届きやすい物件に人気が集まっている」(不動産経済研究所)という。

 今後の首都圏マンション市場の見方は分かれる。
 都心回帰の流れもあり、引き続き新築マンション価格の高止まりを予想する見方がある一方、
マンション用地が少なく開発案件が限られることから工事費が下落し、
価格も値下がりすると見る向きもある。
 いずれにせよ、高止まりする価格の動向が鍵を握りそうだ。



『 不動産会社 中古販売に注力 』

 首都圏の新築マンションの販売は伸び悩んでいるが、
不動産各社は現時点では値引きしてまで売り切る姿勢はみられない。
 空前の低金利で借入金の金利負担が軽く、資金的な余裕があるためだ。
 代わりに注力するのが中古マンションなどの販売。
 収入源を多様化して、住宅事業全体の売上高を確保する狙いだ。

 2015年に約4000戸の新築マンションを発売した三菱地所レジデンスは、
中古マンションの販売にも力を入れる。
 首都圏の既存マンションを購入・改装したうえで売り出す事業で、
将来は年500〜600戸分の供給を目指す。
 NTT都市開発も都内で同様の中古マンション事業を始めた。


 東急不動産は学生住宅の開発事業を始めた。
 高い入居率が確保でき、収入が安定しやすいためだ。
 第1弾として東京都豊島区で学生寮の建設に着手した。

 20年度には年5棟ペースで学生住宅を開発し、年100億円の売り上げを目指す。
 同社の16年3月期の住宅事業の売上高は約1200億円だった。


 各社は富裕層向けの1戸あたり1億円を超える「億ション」など
高額物件の需要は底堅いとみるが、
全般的には価格の高止まりで客離れを起こしている面は否定できない。
 価格戦略の見直しを迫られる可能性もある。

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